TPP。
海外でもまれた企業が自由に日本で活動するということ。
離島の固有種が外来種と出会ったときに生じること。
オーストラリアの有袋類が、ヤンバルクイナが、イリオモテヤマネコが、
有能なハンターであるイヌやネコと出会うということ、競争するということ。
侵入が緩やかであれば、敵からの身のかわし方や新たな適応へと固有種が進化し、共存できる。
しかし、急激に競争に巻き込まれたとき、敗れるのは固有種の方である。
日本だけでも南北で広く、北海道は広い大規模農業の強みがあるが、サトウキビは作れない。
沖縄は北海道と同じジャガイモや米も作れた上、サトウキビも作ることが出来る。
農業は温暖な地域の方が有利であり、大規模農業のほうが有利であるが、
地域の特性があるために両方を兼ね備えることは出来ない。
日本国内で、すべての産業を分業で上手く回せない物を、
県内だけで、すべての産業を地域ごとに分業できないものを、
世界レベルで調整無しに果たして可能であろうか。
どんなすばらしいシステムも、急激な導入は、ダメージが大きい。
自由化を念頭に大規模化した農業が、すでに輸入に押されて弱っている。
日本の産業という在来固有種を、「とき」のように過去の物にしてはいけない。
アジアの企業が日本の企業にとってかわり、外資系の企業に勤めることになるのか。
国際化は、喜ばしいことだと思っている。
様々な国籍の人が共に働く社会の方が、健全である。
国際化というのは、メートル法を共有するように、同じ物差しで取引し、契約していくことであるなら、
まだまだ日本には海外共通のルールで勝負するための努力が、
改革が、町工場レベルから、小さな商店レベルから、必要であろう。
IT化は用紙の無駄を省き、国際化のためであったが、道具にまだフリマさわれている。
まず、日本がすべきは、不必要に大きな機器やシステムを簡素化し、安く小回りがきく、
日本のきめ細やかな良さを見直す改革に戻るべきであろう。
そして、有能な人を、能力が発揮できるように使いこなす。
貴重な人材を浪費しないようにする、そういった地味な努力をもっと続けるべきではないか。
そうすれば、海外の企業と適材適所、棲み分け、共存することも固有種であっても可能である。
日本を「とき」にしてはならない。
0 件のコメント:
コメントを投稿