2011年11月24日木曜日

TPPについて

TPP。
海外でもまれた企業が自由に日本で活動するということ。

離島の固有種が外来種と出会ったときに生じること。

オーストラリアの有袋類が、ヤンバルクイナが、イリオモテヤマネコが、
有能なハンターであるイヌやネコと出会うということ、競争するということ。

侵入が緩やかであれば、敵からの身のかわし方や新たな適応へと固有種が進化し、共存できる。
しかし、急激に競争に巻き込まれたとき、敗れるのは固有種の方である。

日本だけでも南北で広く、北海道は広い大規模農業の強みがあるが、サトウキビは作れない。
沖縄は北海道と同じジャガイモや米も作れた上、サトウキビも作ることが出来る。
農業は温暖な地域の方が有利であり、大規模農業のほうが有利であるが、
地域の特性があるために両方を兼ね備えることは出来ない。

日本国内で、すべての産業を分業で上手く回せない物を、
県内だけで、すべての産業を地域ごとに分業できないものを、
世界レベルで調整無しに果たして可能であろうか。

どんなすばらしいシステムも、急激な導入は、ダメージが大きい。
自由化を念頭に大規模化した農業が、すでに輸入に押されて弱っている。
日本の産業という在来固有種を、「とき」のように過去の物にしてはいけない。

アジアの企業が日本の企業にとってかわり、外資系の企業に勤めることになるのか。
国際化は、喜ばしいことだと思っている。
様々な国籍の人が共に働く社会の方が、健全である。
国際化というのは、メートル法を共有するように、同じ物差しで取引し、契約していくことであるなら、
まだまだ日本には海外共通のルールで勝負するための努力が、
改革が、町工場レベルから、小さな商店レベルから、必要であろう。

IT化は用紙の無駄を省き、国際化のためであったが、道具にまだフリマさわれている。
まず、日本がすべきは、不必要に大きな機器やシステムを簡素化し、安く小回りがきく、
日本のきめ細やかな良さを見直す改革に戻るべきであろう。

そして、有能な人を、能力が発揮できるように使いこなす。
貴重な人材を浪費しないようにする、そういった地味な努力をもっと続けるべきではないか。
そうすれば、海外の企業と適材適所、棲み分け、共存することも固有種であっても可能である。

日本を「とき」にしてはならない。

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