2010年12月26日日曜日

ビジネスのヒント検索法、大阪府メールマガジン橋下知事のコラムより

平成22年12月24日配信の大阪府メールマガジンNo.143の感想から

中小企業経営者向けに紹介された二つのホームページ、
ひとつは大阪府産業デザインセンターが運営するサイト、「BMB(ビジネスマッチングブログ)http://bmb.oidc.jp/calendar/event.php?eid=20101214093620388」と、

もうひとつは大阪府等が運営する「MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)http://www.m-osaka.com/jp/」どういう機関が誰を対象にしているのか一般に理解されにくい気がしつつ、何が発見できるか探検気分で覗いてみた。

まずはBMBから。大阪には有名大企業がひしめき、世界レベルのひかる中小企業はその陰に隠れがちである。このサイトは、よくある地方の小さなまちおこし、むらおこしに通じるような紹介の仕方を、近畿全体に広げたかのような面白さがある。
日本、あるいは世界で、こんな部品やデザインがあればと思ったとき、キーワードで検索しても、なかなか自社向きの企業がトップに出てくるとは限らない。
大阪府のお勧めする?太鼓判の優良企業がでてくるのであるから、便利だ。そして、なんとなく企業順に眺めているうちに、ここにこんなものを発注してみたいと思わせるような、個性的で世界に通じる製品が紹介されている。作り手の顔といきづかいが見えるところが、取り澄ました企業紹介とは異なっている。

例えば、EMISSION株式会社など読んでいると、学校から市町村のネットワークまでこんな親切丁寧な会社にまかせられたならなんて思ったりもするが、現実には、膨大なパソコン末端を丸投げするとその会社の規模では処理できないのだろう。が、彼らが「先生」となって共通プロジェクトを立ち上げ、現場の公務員が手足となって動いたほうが、各公務員がてんでに公共ネットワークに私的改良を加えていくよりも長い目で見て、安くつくのではと思う。


MOBIOはハロワーク、ジョブカフェといった就職、サンマリエ、ノッツェといった見合いの企業版といった感で、中小企業をありとあらゆる団体企業とカジュアルにミーティングできる場だという。
大阪の府民文化部から商工労働部、農林水産部まで知恵を出し合った、ネット通販「大阪ミュージアムショップ」であるとか、最先端の研究とそれを可能にする技術とを結びつける「産学連携」がいまのところ中心のようである。

せっかく第三者がたくさん集まっているのであるから、当事者同士では思いがけないような利用価値を次々提案させていく起爆剤、発案家も必要。頭の柔らかいクリエーターや学生に、この企業のこの製品に変えたほうが安上がりだ,見栄えがいい、あるいは他の企業ではこんなとき、こんなもので代用しているが、うちはこんなのを使っているなど、横の連携を生かせないのか。ものづくりこそ、行政に負けず縦割りで、同じ業界でも会社が違うとまったく同じものをまったく違うコンセプトで違うやり方(企業秘密)で行っていることも多いはず。違うということすら、他者に指摘されねば気付かないのではないか。

ゆくゆく海外の中小企業と連携するとして、日本語と英語の二ヶ国語しかまだ選択できないのはさびしい。雇用の創出を兼ね、韓・中・台・スペイン語・ポルトガル語・アラビア語ぐらいには増やせないのか。仏・独でもあれば、元仏領のアフリカにも広げることができる。

となれば、「下請け駆け込み寺」のモチーフに黒人らしき男性が頭を抱えているのは、世界をまたに駆ける大都市大阪としては、配慮が足りないように思う。
近いうちに改善していただきたいものだ。

2010年12月25日土曜日

空想食べ放題で食欲減退の報告について

米科学誌サイエンスに発表された記事ということで、信憑性が高い。よくある、〇〇大学の教授が言っていたというのはただの雑談であったり、科学的根拠が低いことも多々ある。ネイチャーやサイエンスに文献があれば、子ども達に授業で教えても間違いないだろう。


『脳にとって、実際の体験と想像上の経験の差は思ったより小さいかもしれない』
脳内でイメージにより経験した気になったことと、実際に食べるなどして体験したことでは、思ったほど差がないというこの論文。

『好物を思い浮かべると通常は食欲が高まるが、その好物を口に入れ、かみ、のみ込む様子を30回も繰り返し想像すると、実際に食べ放題になっても食が進まない』
昔から、良くかむと早く満腹感が得られる。最近のダイエットでは、良くかんで食べるほどやせる効果がある。という説とも一致する。

(硬い食べ物ほどよくかむのであるから、現代のやわらかい食よりも根菜類のような質素な食事のほうが腹持ちがよいのか。かむことと知能との関連、格闘家の歯が摩滅していることから、力仕事や精神集中との関連も、もう一度検討してみる価値があろう)

それよりも気がかりなのは、疑似体験の怖さである。戦闘ゲームばかりしている青少年は人殺しの疑似体験をしていることなり、マニアックな性描写の漫画、写真集やDVDを見る子どもは、その経験を刷り込んでいることとなる。テレビでタレントが年寄りと見れば「じじい!」「死ね」といえば、子どもは自分と意見の合わない年寄りにあったときにとっさにその言葉が出る。語彙や行動パターンといった文化は、本来ならば実体験でのみ得られるべきであるが、テレビ、3Dゲームなど現代のあまりにリアルなメディアの登場で、新しい文化が創造されている。その文化が根付いてもう3~40年経つ。まだ、誰もその影響について未知である。

40年前のコントのギャグの影響で、人々の働き方、ユーモアの表し方はどう変わったのか?テレビや漫画について研究する大学が増えているという。是非、研究成果をもっと発表して欲しい。

ノー残業デイの悲劇

24時間一定の生産を挙げねばならない工場ならば、全員が同じ時刻に出社退社したほうが効率がよいだろう。
時間帯によって忙しい、スーパーや病院や配送業務ならば、時差出勤、パートタイム労働で調節するほうが効率がよいだろう。
知的労働や公務員の場合は、どうなのだろうか?

季節によって、あるいは急なハプニングによって、仕事量が増える時期にノー残業デイが重なった場合、仕事を先送りできるのか。公務員ならば、なおさら即対応しなければ公共の金をもらって怠慢であると、叱咤されるはずである。

知的労働ならば本来はフレックス製が望ましく、アイデアはそれこそ風呂の中でわいたりするものだ。何かを生み出すときは、24時間、そのことについて考え続けている。それに対する評価が高賃金であり、出社している時間給が高いのは、それだけ責任が重いからであろう。

多くの秘密を抱え、自宅で仕事をしづらい公務員をノー残業デイと称し、無理やり機密文書を自宅に持ち帰らせたり、あるいは私的パソコンにデータを一時的にしろ表示するほうが、リスクが高いのではないか。

海上自衛隊の映像漏洩や生徒の成績、住所などの個人情報の流出、、、何かあると個人の責任とされている。JR事故では、運転士だけでなく元社長にも責任が及んだ。公務員の場合、トップとは誰か。誰が責任を最終的に取るのか。

2010年12月23日木曜日

こんにゃくゼリーは何のため?

11月25日に今日の提言シリーズにて、「東京都青少年健全育成条例改正」について 述べた。同様に大人が美容健康で食するための食品に関し、想定外の消費者による誤飲のために圧力をかけるのはどうかと思う。

有毒成分があるというならまだしも、まったく美容の効果がないというならまだしも、空腹感が収まり整腸作用がある寒天やこんにゃく。もちをのどにつまらせる事故が増えれば切り餅業者に圧力をかけるようなものだ。ボタン電池など小さい物体の誤飲は後を絶たない。唾液が減少し、嚥下が緩慢な高齢者の窒息も多い。
特定業者に指示するのではなく、幼児やお年寄り全体に、誤飲窒息一般に注意を喚起する方向ではどうだろう?
そもそも、一日三食の成人より、一日に少しずつ分けてカロリーをとる必要のある幼児やお年寄りに低カロリーの間食は不向きだ。高カロリーのものを少量、つまり胃腸に負担をかけることなく血糖値をあげる間食を進めるべきだ。果物、芋、ホットケーキ、ビスケット、、、昔からある当分の多い消化のよい間食に切り替えるべきではないか。

こんにゃく米やこんにゃくゼリーで空腹が満たされる贅沢を、もっとかみ締めよう。世の中にはする必要もない減量ダイエット中の人、つまり貧しく栄養が取れない人の方が多いのだ。

ビルを建てるにも和風建築にも木材は必要

ビルの建築現場では、たくさんの合板がコンクリートの型枠として使われ、処分されている。ビルを建てるにも和風建築にも木材は必要ということらしい。

日本には広大な森林がありながら、安い輸入木材を使わないと林業においても、建築においても採算が合わず、山は花粉栽培所と化し、山村の高齢化で荒れ続けて数十年になる。

地球上に水資源が更に失われたとき、日本の森林は希少価値を取り戻すことだろう。ビルを建てるにも、家を建てるにも、木材がいる。木材も今以上にリサイクルされる時代が来るかもしれない。

以前、マカオでビルの改装工事現場にて、足場を、長い竹を自在に組み合わせてビルに這わせているのを見た。竹ならば、日本でも手に入る素材となろう。ただ、それを編む技術、その竹の上で作業をする職人の技が追いつくのだろうか。

遠い将来、日本が自給自足となったときに、森林を持ち、育てている企業がビルを建て続けるのか?どんなに発展しようと、どんなに経済が縮小しようと、家やビルは建ち続けることだろう。そのとき、どんな素材を使って、どのような工法で行われるのだろうか?

2010年12月17日金曜日

12月21日の月食について

2010年12月21日、近畿地方で夕方15時から20時まで皆既月食がある。
昨年の部分日食、皆既日食と違い、目を傷めることなく長時間観察できる月食は、幼児にもわかりやすい。まるで、菓子をかじる歯形のようにリアルタイムに欠けていくからである。

月の満ち欠けとは原理が違うが、月は球形をしていること、その月に地球の丸い影ができることから、地球が球形をしていることの証となる。
そして、月食が終わって、満月が上空に現れ地上が照らされるとき、月や太陽が在ると地球がいかに明るくてらされているのかが、体験できる。
星を普段身近に感じるのは、星座占いか、アニメのセーラームーンや聖闘士星矢くらいの青少年。何もかも自然をコントロールできると考えがちな現代人に、人間の力の及ばない大きな物体同士の影絵が力強く迫る本物の「天体ショー」。真っ暗な闇に浮かぶ欠けた月。地球や人間の存在のちっぽけさを、おとなもこどもも、たまには体験してみてはいかがか?

2012年5月21日の金環日食もついでに予告しておくことをお勧めする。

2010年12月10日金曜日

関西と大阪都に関する話

今日の毎日新聞に、大阪京都兵庫滋賀和歌山の5府県を中心とした関西圏の新しい行政枠について、考えてみる。


東京都のまねをして、大阪都にするのだとすれば、大阪はいつまでたっても東京のよくて2番手にしかなれない。世界には首都より大きく発展している都市が多数ある。そんな都市を見本にするほうがよっぽど国際的に知名度が上がるのではないか。だいたい、「東京都」の「都」みやこの意。京都の都。名前で張り合っても、しかながない。新青森と青森、新大阪と大阪がはりあうようなもの。お互いの足を引っ張り合って共倒れてしまう。
縦割り行政で、しかも地方独自の自由度が低いため、思うことのできない大阪の立場。歯がゆく思う橋本知事の立場もわからないわけではない。そこで、関西圏の連合という方向のほうが、現実的で東京一極集中を打開するにはなかなか素晴らしい案であると思う。
まず、実績を積み重ね、過剰に東京を刺激しすぎず、信頼を勝ち得て欲しい。そして、日本や世界のよき模範となって欲しい。

さきほどNHKのニュースでみたメディカルツアーに思う

タイでは欧米から格安でリゾート感覚の医療が受けられる。
健康診断を初め、美容整形、専門的な治療も多々。
タイではこのうちサミティベージスクンビット病院へ、救急車で低血糖で運ばれ一日入院したことがある。
シャワー付のホテル並みの個室で、中華風のかゆがおいしく、何泊もしたくなった。
また、この冬、バルムングラードのヘルスセンターを見学した。各国の料理が食べられるまるでオリンピックむらのようなレストランから、ファーストフードまであり、快適そうであった。
サミティベージと同じ系列のリゾート病院、サミティベージスリナカリン病院に、この夏一日入院した。ここでも、看護士や介護人の質が高く、やはりフードコートが充実していた。日本語通訳も丁寧であった。
中国では、安く安心して受けられた。
パキスタンでは、男性は男性の医師に、女性は女性の医師に見てもらえるうえ、安い。

このように海外で何度か病院にかかったことがあるが、御国事情は様々。
各国と日本を比較してみる。
日本は医療水準が高く看護士の質も高く、サービスがよい。確かに富裕層向きだ。
金を惜しまない患者を受け入れることは、日本の医療水準を保つためかなり有効であろう。
医師は思う存分腕をふるい、成功例を増やすことができる。
医療関係施設に雇用を増やし、なにより日本に金が入る。

マレーシアやインドネシアの看護学生をそのまま雇ってもよい。海外から語学の得意な看護士を雇い、看護士や医師の日本留学も奨励しよう。
いろいろな人生観を持つ外国人の患者を受け入れることで、固くふるい日本の医療界にいい風がふくことだろう。

日本の低所得者、地方の医療の衰退問題は、別の次元の話として、対策を練るべきだ。そして本来は、そちらのほうをもっと早く解決すべきであった。
共産圏の中国、イスラム圏のパキスタン、北欧の国々では恵まれない人でも最低限の医療はきちんと受けられる。日本は、皆中流志向が続いたために、安く食事し、安く住み、泊まり、安く治療する場が衰退してしまっている。中流、高級の職場は守りつつ、低価格の衣食住、そして病院になんらかの優遇はできないものか。
地元で開業することを条件にする奨学金など(地元で看護士、教師になることを条件にする奨学金があってもよい)市町村単位の特色があってもよいのではないか。