“震え”の仕組み、解明の記事を読んで
5月30日にたまたまJR大阪駅ホームにいて、面接の緊張の後に腹が減ったのか、ぞくぞくっと胃の裏に寒気が走った。そういや、高熱が出る前も震えるが、あれは本当にウイルスや細菌のせいなんだろか。いや、病原体と戦う前に、武者震いしているんじゃないか。体温を高めて、いざ戦いに備えているのではないか?そんなことを考えていたら、6月1日に京大等の生理学の研究の記事が載っていた。
ラットの脳神経回路を調べると、皮膚が冷やされるときの反応と、感染症にかかったときの反応が同じであるという。どちらも、発熱物質がつくられ、間脳視床下部の「視策前野(体温調節)」部位から延髄を経て運動神経を経て筋肉を動かす。平素は、血糖が下がったり冷えてくると視床下部が交感神経に働きかけて脂肪を燃焼させる。
高校の教科書では、低血糖の時も低体温の時も、視床下部の血糖センサーや体温調節中枢が働いて、交感神経によりアドレナリンの分泌が盛んになり、血流が増え、血糖値が上がる。脂肪は燃焼すると、グルコースの2.7倍の酸素を消費する半面、2倍のエネルギーが得られると言う。糖の燃焼よりも油の燃焼の方が発熱効率が良いため、体温をすばやく上昇させるときには脂肪を燃焼させるのだろう。
冬の裸の乾布摩擦や、寒中水泳など、低体温での運動は、心臓の負担は大きいが、体内脂肪を効率よく燃焼させる秘訣なのかもしれない。
震えには、「感染症による震え」、「酸欠による震え」、「低体温による震え」、
「筋疲労による震え」、「麻痺やてんかんなど神経による震え」等が思いつくが、皆、原因は同じなのであろうか?
前者4つは、細胞内でエネルギー欠乏が起こる、あるいは起こると予想されるときに、酸素を多く取り込み、糖を消費してエネルギーを大量発生しているのであろう。インフルエンザのひき始め、下痢の直前のあの寒気は、身体が実際は平熱であるのに平熱に感じていない。脳が、低体温であるかのような錯覚を起こしている。これから起こるべきエネルギー大量消費に備え、血液が内蔵に集結していて、本当に脳内が低血糖であるかもしれない。
後者もやはり、交感神経や運動神経の過緊張によるものなのであろうか?その原因は、幼少時の高熱や化学物質などであるのか?例えば、幼少時に高熱が続き、熱が出ている状態が平熱であると発達中の脳神経が構築され、体温が下がったときに低体温であると脳が錯覚している。そんな可能性も考えられないだろうか。
寒いと腹が良く減る。ほっとすると腹が減る。運動不足のほうが胃腸が良く休まっており、運動直後よりも腹が減る。腹が減る仕組みと脂肪燃焼の仕組みが分かれば、低栄養の人が効率よく栄養を蓄え、メタボの人が効率よく体脂肪を燃焼させることだろう。
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